【机上の空論】にどりやのメモ帳

世の中の現象や出来事は頭の中でも起きている。

除夜の鐘、苦情で自粛

近隣住民からの騒音の苦情で除夜の鐘を自粛するお寺が多くなっているようです。その事に対して、日本の伝統で一年に一度だけ鳴らしている程度でうるさいと感じるのは異常だ、という意見もあります。

 

しかし一方でJアラートの音には我慢できない人が多かった、という事実もあります。北朝鮮がミサイルを打って国が危機にさらされている、それを警報で出すのがうるさいというのなら、その多くの人にとっては除夜の鐘もうるさいのだろうと言えます。つまり同じ立場だったら、除夜の鐘がうるさいと感じても必ずしも感性が異常という訳ではないだろうという事です。

 

伝統を軽視する傾向になってきたのは確かにあります。それにお寺より先に住み始めたとは思えない、そんな人からの苦情は理不尽だというのも一理あります。

 

ただそうは言っても、小金井市の千手院の場合は後から鐘の配置を変更しているので後出しが負けの理屈なら苦情が勝ってしまいます。ホームページで鐘の写真をみたらそこに住宅が写っているので、これは流石に…と思ってしまいます。この件に関しては、時間をずらして解決した事になってるのならそれでいいんじゃないでしょうか。

 

この手の問題では、お寺の味方について伝統を支持する層が弱いのかなと思います。味方が多ければ多数決で押し切るとか、平和的に解決したいのなら臨時の鐘置き場を設けるとか、鐘を多くして音を抑える、などができると思います。理解が得られず協力もなかったら伝統が廃れるのは仕方ありません。